OGS NOW 23

覚えておきたい
手術の工夫と周術期管理

さまざまな局面で役立つ手技と知識

覚えておきたい手術の工夫と周術期管理

■担当編集委員 櫻木 範明
小西 郁生

定価 13,200円(税込) (本体12,000円+税)
  • A4判  208ページ  オールカラー,イラスト100点,写真150点
  • 2015年8月3日刊行
  • ISBN978-4-7583-1243-1

産婦人科手術の視点から,患者の状態ごとの手技の工夫,周術期管理を詳しく解説

癒着や肥満,高齢者など,手術の工夫を要する患者への対応,大出血などを起こしてしまった状況への対応など,産婦人科手術の視点からみた患者の状態ごとの手技の工夫,また最近よく話題になる術後管理ERASや,QOL向上のためのリンパ嚢胞,リンパ浮腫への対応,糖尿病などの内科疾患合併症例への対応などといった周術期管理について,豊富な写真・イラストでわかりやすく解説している。

■シリーズ編集委員
平松祐司/小西郁生/櫻木範明/竹田 省


序文

 OGS NOWシリーズでは,産婦人科手術の基礎から始まって,高度な手術や術中トラブルへの対処法などといった応用へと多くのテーマをたどってきた。手術は侵襲的な治療であり,安全・安心が患者から求められることは論を待たない。知識を基盤として技術を磨き,実践での経験で手術の力量を身につけていくことが必要である。
 実際の手術現場で遭遇する病像はさまざまであり,教科書通りにはいかないことも多々ある。個別化した対応,臨機応変の対応が必要になるが,色々な術者の手術をみること,他科の手術を見学すること,自分の頭の中で解剖を明確に思い浮かべながら,起こりうるさまざまな局面をイメージして対応をシミュレーションすることが大切である。このようなシャドートレーニングはとても有効である。人はあらかじめ想定していたことに対しては対処できるが,想定してなかった場面においてはパニックに陥る可能性がある。そのような事態は避けたいものである。
 このOGS NOW No.23では,まず手術におけるさまざまな局面での手術の工夫を取り上げた。また,手術結果の成否は術中の手術手技だけで決まるものではなく,術前と術後の管理を含めたトータルの手術学の質が最も重要であると言っても過言ではないので,周術期管理の必須知識と内科疾患合併例の周術期管理に紙面を割いた。
 本書を通して読者がより安全で効果的な手術をマスターして,今まで以上に質の高い手術治療を産婦人科患者に提供していただけることを期待している。

2015年7月
櫻木範明
小西郁生
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目次

さまざまな局面での手術手技の工夫
 出血を予防する手術の工夫  加藤達矢ほか
 高度癒着に対する手術の工夫  伊藤美幸ほか
 肥満患者に対する手術の工夫  馬場 長ほか
 高齢者に対する手術の工夫  溝上友美ほか

生殖に関連する手術手技とその工夫
 リスク低減卵巣・卵管切除 Risk Reducing Salpingo-Oopholectomy;RRSO  堀江昭史ほか
 不妊症に対する手術  鎌田泰彦ほか
 卵巣移動術 放射線照射範囲外への移動法  渡利英道ほか

手術中の急変対応
 大出血への対応
  血管外科の基礎知識  野路武寛ほか
  産婦人科医の立場から  寺尾泰久ほか
 術中心停止とその対応  牧野真太郎ほか

周術期管理の必須知識
 術前準備と術後管理の基本  中村圭一郎ほか
 Enhanced Recovery After Surgery;ERAS
  回復を早める新しい周術期管理  志田 大
  婦人科腹腔鏡手術への適用  地主 誠ほか
 感染予防と術後感染への対処法  高倉俊二
 自己血貯血  松永茂剛ほか
 術後疼痛管理  関 典子ほか
 リンパ嚢胞の予防と工夫  藤堂幸治
 リンパ浮腫の予防とケア  晴山仁志
 自律神経温存広汎子宮全摘術後の排尿管理  藤堂幸治ほか
 広汎子宮全摘術後の腟短縮防止法  金野陽輔ほか

内科疾患合併例の周術期管理
 心・血管疾患  氏平崇文ほか
 糖尿病  江口 潤ほか
 呼吸器疾患  藤野一成ほか
 肝疾患  金田容秀ほか
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